昔、まだ芸人をしていた頃、大阪より駆け出しの演歌歌手が来福すると言うことでイベントの司会をコンビでして欲しいとの仕事が舞い込んできた。
仕事なんか滅多になかったし、営業の仕事はギャラもいいので(と言っても1日5000円くらいかな?)当たり前に引き受けた。
当日…
イベントは福岡の 香椎のダイエーのレコード店と天神の新天町のレコード店である。香椎はともかく新天町はかなり人が多い。アーケードの商店街である。
多人数での営業に血湧き、肉踊る我々っ!!
演歌歌手が福岡に着いた。まだ20代中盤の若手である。大阪弁なのでかなり勢いが凄い!
「ほんま、悪いな~。よろしくな。」ほんまもんである。
「いやいや。慣れてますんで任せてくださいよ!」見栄を張る。
最初の香椎店……
芸暦もあまり無い二人の司会に盛り上がらない会場。ヤバイ雰囲気。
そこで演歌歌手が自分で喋り始める。
しかもウケテルし!
肩を落とし控え室に入ると励ましてくれる演歌歌手様★
「気ィ~落としなさんな~」
いやいや…余計落ち込むって…
続いての新天町。
ひどい。
何が?
いや~舞台も何も無い。どころかマイクも告知も無い。ポップもない。
と言うことはわけの分からない兄ちゃん二人と着物きた大阪弁の女性のマイクなしのトークから。
もちろん見る人もいない…
だってわけの分からない3人が喋って歌っているんだから…
その夜は3人で屋台に。